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Virtual Reality(仮想現実)を活用したオンライン語学留学実施中!

2022年02月28日 更新

 山口大学工学部附属工学教育研究センターでは,協定校であるEnglish Language Teaching Center, The University of Sheffield(イギリス)と協働し,Virtual Realityを活用したオンライン語学留学を実施しています。VRオンライン語学留学ではVR専用のヘッドセットを着用し,自分のアバターを選んで先生や他の生徒とリアルタイムで交流できます.学生は,日常生活で体験するあらゆるバーチャルロケーションを訪れ,実践的な英語を学習することができます。コロナ禍で海外研修が実施できない状況にありながら,より現実に近い留学の形を再現できるところが,VRオンライン語学留学の魅力です。現在,参加している学生の実況レポートと学生のVRオンライン語学留学の動画(ダイジェスト版)を紹介します。当センターでは,今後も積極的にVRを活用したオンライン語学留学を推進していくと共に,コロナ対策に留まらない,新たな活用法を発掘し,学生の「~したい」をとめない取り組みや支援を行ってまいります。

 

実際の授業のイメージ1

実際の授業のイメージ2

 

VRオンライン留学 with University of Sheffield 実況レポート

感性デザイン工学科2年 松本莉奈

 VRオンライン留学という単語は新鮮で、私の興味を引きました。元々、大学での短期留学を望んでおり、留学については調べてはいましたが、入学当初からコロナの蔓延で、今まで叶わずにいました。しかし、こんな状況でもできることから挑戦したい、と思い模索していた中、出会ったものでした。

 オンライン、初めてのVR、少しブランクのある英語、色んな要素が重なり、はじめは緊張で頭が真っ白でした。先生が言っていることを理解することで精一杯でした。生徒4人という少人数である状況は、常に先生の目が行き届いている感じを受け、話を振られることも多く、そこがまた緊張を大きくする要因のひとつでした。しかし、その緊張により、反応の薄い私たちに対しても、先生はとてもにこやかに、丁寧に話しかけてくださいました。私の拙い英語でも意図を汲み取ってくださり、うまく喋れないことを引け目に感じさせないくらい温かく受け入れてもらっています。そのおかげで、授業回数を追うごとに、緊張は解れていき、楽しめるようになりました。プログラム中盤を過ぎた今、この留学を通して感じたことが4つあります。 

 一つ目は、少人数での授業についてです。4人というこの小さい規模は、先に述べたとおり、初めは私にとってマイナスの要素でした。しかし、今思うのは、プラスのことばかりです。先生との距離が近い、生徒どうしも親しみをもてるようになる、発言の機会を多く持てるなど、自分を見てもらえるからこそ馴染みやすくなり、英語力が上がっているように思います。

 二つ目は、授業の構成についてです。1回の授業は1時間です。最初の20分程度はzoomで、残りの40分ではVRを使って仮想現実内で英会話を実践します。zoomでは、初めにアイスブレイクとして先生との簡単な挨拶を交わし、その日何をして過ごしたかなど、自分について話します。授業がスタートすると、まず、前回の復習から入ります。主に、前回学んだ単語やフレーズをクイズ形式で振り返ります。前回使ったスライドと同じものでの復習で、それはDiscordという私たち生徒と先生限定のグループチャットに送ってくださっています。私はそれを授業前に復習し、授業のクイズでそれを思い出して発言できるようにしています。おかげで習得した内容を1回きりで忘れることなく、定着しています。復習のあとは、その日のVRレッスンで実践する授業内容の予習があります。そのキーフレーズを使って練習し、ウォーミングアップをしたところで、VRにうつり、みんなで会話を実践していきます。こうした授業スタイルが、英語に慣れ、積極的に発言するようにさせてくれたと思います。

    三つ目は、VR技術の素晴らしさです。私は、今回の留学で初めてVRに触れました。TVやネットで見て、新技術に凄さを感じていたものの、そこまでで終わっていました。しかし今回、実体験をし、VRがもたらしてくれる可能性を身に染みて感じました。VRという3次元の空間が、まるで本当にそこにいるかのように感じさせてくれます。今回のVRオンライン留学は、immerseというアプリケーションを使っていて、アバターを使ってのゲームのような世界ですが、それでさえも、イギリスにいる先生や、自宅にいる生徒のみんなと同じ空間にいるように思えました。これが実際の自分達の姿だったり、外国の景色だったりすると、日本にいながらも現地に留学したかのような気になれるのではないか、とコロナ禍での留学の新しい在り方を発見できた気がしました。私は工学部生ですが、建築専攻で、それ以外は全く無知、VRなどの研究には興味すらなく、むしろ難しそうだなという苦手意識がありました。しかし今回の体験で私の考えは180度回転し、「これはどういう仕組みなんだろう!」「VR技術を使ってできることって他に何があるだろう!」と、もっとVRについて知りたいという好奇心で溢れかえっています。この新たな意欲は、将来の私を変えるかもしれないとまで思っています。

    そして、最後4つ目です。英会話の成長です。この言い方をしたのにはこだわりがあって、私はここで各段に英語のレベルが上がったと言っているのではありません。ただ、大きく変わったことがあります。それは、ミスを恐れず発言する積極性を持てるようになったこと、伝えたいことがストレートに英語で思いつかない時、どうにか違う言い回しで伝えようと考えるようになったことです。初めの頃はわからないからと黙ったままでした。しかし段々と、「思ったことを伝えたい!」と思うようになり、自分が覚えている文法と単語でどうにか伝える努力をするようになりました。その結果、簡単な文法と単語でニュアンスは伝わることがわかったし、先生と話すうちにミスをしても恥ずかしいことではないということに気がついてきました。この体験は、英語しか使えない環境に一定期間以上身を置いた人しかできないと実感しています。工学教育研究センターに掲載されている先輩の留学体験記で読んできたようなことを、私もようやく身をもって理解できるようになりました。まだ留学の途中ではありますが、このVR留学は私に新たな気づきを多く与えてくれた、非常に有意義なものになりました。こんな機会を与えてくれた保護者や大学スタッフの皆さんに感謝すると同時に、これからの限られた授業でできるだけ沢山のものを吸収したいと思っています。